車中泊マットや寝袋の正しいお手入れ方法|カビ・臭いを防ぐ保管テクニック

車中泊マットや寝袋の正しいお手入れ方法|カビ・臭いを防ぐ保管テクニック
やまと

この前、押し入れから出した寝袋がカビ臭くてさ…結局使えなかったんだよね

あおい

お手入れしないとカビとか臭いの原因になるんだって、今は洗濯とか保管方法とかちゃんとやってるから全然大丈夫!

やまと

洗濯!?寝袋って洗えるの?マットはどうするの?正直、何をどうすればいいか全然わからなくて…

筆者の写真: yadocar 編集部

yadocar 編集部

プロのライター / キャンプ歴10年

車中泊初心者から上級者まで役立つノウハウやスポット情報をお届けしています。法規やマナーなどは信頼できる情報源を確認し、安心して実践できるよう配慮しています。

目次

寝袋やマットの使用後すぐにやるべき基本のお手入れ

寝袋やマットの使用後すぐにやるべき基本のお手入れ

車中泊から帰ってきて疲れているときこそ、ちょっとしたケアが大切です。「後でいいや」と思ってそのまま収納してしまうと、湿気や汗が原因でカビや臭いの元になってしまいます。

まず帰宅したら、マットも寝袋も必ず広げて干しましょう。車内に一晩いるだけで、思っている以上に湿気や汗を吸収しています。特に冬場は結露の影響も受けやすく、表面が湿っていなくても内部に湿気がこもっていることがあります。

風通しの良い場所で2〜3時間程度陰干しするだけで、かなりの湿気を飛ばすことができます。直射日光に長時間当てると素材が劣化することがあるため、基本は陰干しがおすすめです。

湿気チェックのポイント

完全に乾いたかどうかの判断は意外と難しいものです。表面が乾いていても、マットの内部や寝袋の中綿に湿気が残っていることがあります。

触ってみてひんやり感じる場合は、まだ湿気が残っている証拠です。特にウレタンマットや化繊の寝袋は湿気を含みやすいので、晴れた日に半日程度しっかり干すのが理想的です。

寝袋の正しい洗濯方法

寝袋の正しい洗濯方法

洗濯できる寝袋、できない寝袋

寝袋は素材によって洗濯方法が大きく異なります。購入時についているタグを必ず確認しましょう。

化繊の寝袋は基本的に自宅で洗濯可能です。一方、ダウン(羽毛)の寝袋は水に弱く、洗濯方法を誤ると羽毛が偏ったり保温性が失われたりするため、慎重な対応が必要です。

化繊寝袋の洗濯手順

化繊の寝袋は、洗濯機で洗える場合と手洗いが推奨される場合があります。洗濯表示を確認してから始めましょう。

洗濯機で洗う場合:

  1. ファスナーをすべて閉じて、寝袋を裏返す
  2. 大きめの洗濯ネットに入れる(ない場合はそのまま)
  3. 中性洗剤を使用し、手洗いモードか弱流モードを選択
  4. 脱水は短時間(1〜2分程度)にとどめる

手洗いの場合:

  1. 浴槽に30度程度のぬるま湯を張る
  2. 中性洗剤を溶かし、寝袋を優しく押し洗い
  3. すすぎは2〜3回、洗剤が残らないようにしっかりと
  4. 軽く絞ってから、バスタオルで挟んで水気を取る

洗濯後は形を整えて平干しするのがベストです。ハンガーにかけると重みで偏ってしまうことがあります。

ダウン寝袋のお手入れ

ダウン寝袋は基本的にクリーニングがおすすめです。専門のクリーニング店なら、羽毛の特性を理解した洗浄方法で対応してくれます。

どうしても自宅で洗いたい場合は、ダウン専用洗剤を使用し、優しく手洗いします。ただし、乾燥に非常に時間がかかり、生乾きだとカビや臭いの原因になるため、天気の良い日が3日以上続くときに洗うようにしましょう。

乾燥時は低温で乾燥機にかけ、テニスボールを2〜3個入れると羽毛のかたまりがほぐれやすくなります。完全に乾くまで何度も乾燥機にかける必要があります。

洗濯の頻度はどれくらい?

毎回洗う必要はありません。シーズン終わりや、3〜4回使用したタイミングが目安です。

使用後は毎回しっかり乾燥させ、インナーシーツ(寝袋用シーツ)を使うことで、洗濯の頻度を減らすことができます。これにより寝袋の寿命も延びます。

マットのお手入れとカビ対策

マットのお手入れとカビ対策

マットの種類別お手入れ方法

車中泊用のマットには、ウレタンマット、エアマット、インフレータブルマットなどがあり、それぞれお手入れ方法が異なります。

ウレタンマット: 水洗いは基本的にNGです。汚れがついた場合は、固く絞った布で拭き取ります。使用後は広げて陰干しし、湿気を完全に飛ばすことがカビ防止の鍵です。

エアマット・インフレータブルマット: 表面は水拭き可能です。中性洗剤を薄めた水で拭き、その後水拭きして洗剤を取り除きます。内部にも湿気がたまるため、バルブを開けて完全に空気を入れ替えましょう。

マットのカビを防ぐコツ

マットにカビが生える最大の原因は湿気です。特に車中泊では、体温と外気温の差で結露が発生しやすく、マットの裏側が湿りやすくなります。

使用後は必ず両面を乾燥させることが重要です。片面だけ干して収納すると、裏面にカビが生えることがあります。マットを半分に折って立てかけるなど、両面に風が当たるように工夫しましょう。

もしカビが生えてしまった場合は、消毒用エタノールを布につけて拭き取ります。ただし、素材によっては変色することがあるので、目立たない部分で試してから使用してください。

臭い対策

使っているうちに汗や皮脂の臭いが気になることがあります。こまめな拭き掃除と乾燥が基本ですが、それでも臭いが取れない場合は、重曹水(水500mlに重曹大さじ1)をスプレーして乾かすと効果的です。

ファブリーズなどの消臭スプレーも使えますが、使用後はしっかり乾燥させないと逆に湿気の原因になります。

寝袋やマットの長期保管のテクニック

寝袋やマットの長期保管のテクニック

寝袋の保管方法

寝袋を圧縮袋に入れたまま長期間保管するのは避けましょう。中綿が潰れて保温性が低下します。

化繊寝袋は、付属の収納袋より大きめの袋や、通気性のある不織布の袋に入れて保管します。ダウン寝袋は特にふんわりした状態を保つことが重要なので、専用の保管袋(ストレージサック)を使うのがおすすめです。

保管場所は、湿気の少ない暗所が理想です。クローゼットの上段など、風通しが良く直射日光が当たらない場所を選びましょう。

マットの保管方法

ウレタンマットは、丸めた状態で長期保管すると癖がついて平らに戻りにくくなることがあります。可能であれば平らに広げて保管するか、ゆるく丸めた状態で保管しましょう。

エアマット・インフレータブルマットは、完全に空気を抜いて収納するよりも、少しだけ空気を入れておく方が素材の劣化を防げます。バルブは必ず開けた状態で保管し、内部に湿気がこもらないようにします。

保管場所は寝袋と同様、湿気の少ない場所が基本です。車のトランクに入れっぱなしにすると、夏場の高温や冬場の結露でダメージを受けることがあるため、使わない期間は室内で保管しましょう。

定期的なメンテナンス

長期保管中も、3ヶ月に1回程度は取り出して陰干しすることをおすすめします。特に梅雨時期や夏場は湿気がこもりやすいため、晴れた日に風通しを良くしておくとカビ予防になります。

また、防虫剤を使う場合は、直接マットや寝袋に触れないよう注意してください。素材を傷める可能性があります。

クリーニングに出すべきタイミング

プロに任せた方がいいケース

自宅でのお手入れが難しい場合や、以下のような状況ではクリーニングに出すことを検討しましょう。

  • ダウン寝袋で洗濯に自信がない
  • 大型のマットで家庭での洗濯が困難
  • カビや臭いがひどく、自分では取れない
  • 長年使っていて全体的にリフレッシュしたい

アウトドア用品を扱うクリーニング店では、素材の特性に合わせた洗浄方法で対応してくれます。一般のクリーニング店では対応できない場合もあるため、事前に確認しましょう。

クリーニングの費用と頻度

寝袋のクリーニング料金は、化繊で3,000〜5,000円程度、ダウンで5,000〜8,000円程度が相場です。マットは素材やサイズによって異なりますが、3,000〜6,000円程度が目安です。

頻度としては、年に1回シーズン終わりに出すか、2〜3年に1回でも十分です。日頃のお手入れをしっかりしていれば、クリーニングの頻度は減らせます。

まとめ:お手入れで道具を長持ちさせよう

車中泊の寝袋やマットは、決して安い買い物ではありません。正しいお手入れと保管方法を実践することで、5年、10年と長く使い続けることができます。

ポイントをおさらいすると:

  • 使用後は必ず乾燥させてから収納
  • 洗濯は素材に合わせた方法で、頻度は控えめに
  • 保管は湿気の少ない場所で、圧縮しすぎない
  • 定期的に風を通して、カビや臭いを予防

これらを実践すれば、次の車中泊でも快適な睡眠環境を保てます。道具を大切にすることは、旅そのものを大切にすることにもつながります。お気に入りの装備とともに、素敵な車中泊ライフを楽しんでください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次