DIY初心者必見!イレクターパイプで作る車中泊用ベッドキットの組み立て方と費用

筆者の写真: yadocar 編集部

yadocar 編集部

プロのライター / キャンプ歴10年

車中泊初心者から上級者まで役立つノウハウやスポット情報をお届けしています。法規やマナーなどは信頼できる情報源を確認し、安心して実践できるよう配慮しています。

目次

イレクターパイプとは?車中泊ベッドに最適な理由

イレクターパイプは、スチール製のパイプとジョイント部品を組み合わせて、様々な構造物を作ることができるDIY素材です。ホームセンターで手軽に購入でき、カットサービスも利用できるため、初心者でも扱いやすいのが特徴です。

イレクターパイプの主な特徴

  • 溶接不要:専用のジョイント金具と六角レンチだけで組み立てられます
  • 強度が高い:スチール製なので大人が寝ても十分な耐荷重性能があります
  • 分解可能:必要に応じて取り外しや再組み立てができます
  • カスタマイズ自在:車種に合わせてサイズ調整が容易です
  • コストパフォーマンス:市販のベッドキットと比較して大幅に費用を抑えられます

必要な材料と工具リスト

基本材料(軽自動車サイズの例)

材料名数量概算価格
イレクターパイプ(φ28mm × 1800mm)4本¥3,200
イレクターパイプ(φ28mm × 1200mm)6本¥3,600
イレクターパイプ(φ28mm × 600mm)4本¥1,600
直交ジョイント(J-49A)12個¥3,600
T字ジョイント(J-12A)8個¥2,400
エンドキャップ4個¥400
コンパネ(9mm厚 × 1800mm × 900mm)1枚¥2,500
ウレタンマット(厚さ50mm)1枚¥4,000
合計¥21,300

必要な工具

  • 六角レンチセット(4mm、5mm)
  • メジャー
  • マスキングテープ(印付け用)
  • パイプカッター(ホームセンターでカットサービスを利用する場合は不要)

💡 ポイント

ホームセンターのカットサービスを利用すれば、正確な長さにカットしてもらえます。1カット50〜100円程度で、初心者には特におすすめです。

設計の基本:車のサイズに合わせた寸法の決め方

ベッドキットを作る前に、車内の採寸が重要です。快適な車中泊のためには、以下のポイントを押さえましょう。

採寸する箇所

  1. 横幅:車内の最大幅を測定(ドア側の出っ張りに注意)
  2. 長さ:後部座席から荷室奥までの距離
  3. 高さ:床から天井までの高さ(ベッド設置後の頭上空間を確保)
  4. 段差:後部座席と荷室の段差の高さ

ベッド高さの決定

ベッドの高さは使用目的によって変わります。

  • 低床タイプ(25〜35cm):天井が低い車に最適。収納スペースは少なめ
  • 中床タイプ(35〜45cm):バランス型。ある程度の収納スペースも確保可能
  • 高床タイプ(45cm以上):ベッド下に十分な収納スペースを確保できる

ステップバイステップ:組み立て手順

STEP1:フレームの仮組み

まずは車外で仮組みを行い、寸法が正しいか確認します。

  1. 長手方向のパイプ(1800mm)2本を平行に配置
  2. 短手方向のパイプ(1200mm)を直交ジョイントで接続し、長方形の枠を作成
  3. 中央に補強用のパイプを渡す(T字ジョイント使用)
  4. 六角レンチで各ジョイントを仮締め

STEP2:脚部の組み立て

ベッドの高さに応じた脚を4隅に取り付けます。

  1. 600mmのパイプ4本を脚として準備
  2. 各コーナーに直交ジョイントを使って垂直に固定
  3. 水平を確認しながら本締め
  4. エンドキャップを脚の底部に装着(床面保護のため)

STEP3:車内での設置と調整

組み立てたフレームを車内に設置し、微調整を行います。

  1. 後部座席を倒し、スペースを確保
  2. フレームを車内に搬入
  3. 車体との接触部分にゴムシートなどを挟んで傷防止
  4. 水平器で水平を確認し、必要に応じて脚の長さを調整
  5. すべてのジョイントを本締め

STEP4:天板とマットの設置

最後に快適性を高める天板とマットを設置します。

  1. コンパネをフレーム上に載せる(ずれ防止に滑り止めシートを推奨)
  2. ウレタンマットをカットして天板に合わせる
  3. マットカバーや寝袋を敷いて完成

⚠️ 注意点

組み立て時は、ジョイント部分を最初から強く締めすぎないこと。全体のバランスを見ながら徐々に締めていくことで、歪みのない仕上がりになります。

実際の費用内訳と節約ポイント

総額の目安

上記の材料費に加えて、オプション品を含めた総額は以下のようになります。

項目費用
基本材料費¥21,300
工具類(六角レンチセットなど)¥1,500
カットサービス料金(10カット)¥800
滑り止めシート・ゴムシート¥1,000
総額¥24,600

市販の車中泊ベッドキットは5万円〜10万円程度が相場ですので、約半額以下で製作できることになります。

さらに費用を抑えるコツ

  • ホームセンターのセール時期を狙う:イレクターパイプは定期的にセール対象になります
  • 中古品を活用:ウレタンマットは新品でなくても問題ありません
  • 余り木材を利用:天板用のコンパネは端材コーナーで安く入手できることも
  • 分割購入:一度にすべて揃えず、必要な物から順に購入

実際に使ってみて:メリットとデメリット

メリット

  • コストパフォーマンスが高い:市販品の半額以下で製作可能
  • カスタマイズ自在:車種や用途に合わせて自由に設計できる
  • 分解・再組み立てが容易:普段は取り外して広い荷室として使用可能
  • 追加改造が簡単:後から棚を追加するなどの拡張が容易
  • 達成感がある:自分で作った満足感が得られる

デメリット

  • 製作時間がかかる:初めての場合は半日〜1日程度必要
  • 見た目が工業的:パイプフレームなので無骨な印象
  • 細かい調整が必要:車種によってはピッタリ合わせるのに工夫が必要
  • 重量がある:スチール製なので持ち運びには不便

長く使うためのメンテナンスと改良アイデア

定期メンテナンス

イレクターパイプのベッドを長持ちさせるには、以下のメンテナンスを行いましょう。

  • ジョイント部分の増し締め:3ヶ月に1度程度、緩みがないか確認
  • 接触部分の確認:車体との接触面のゴムシートが劣化していないかチェック
  • パイプの清掃:汚れや錆を定期的に拭き取る

おすすめの改良アイデア

  1. 収納棚の追加:ベッド下のスペースに棚を追加して収納力アップ
  2. 照明の取り付け:パイプにクリップ式のLEDライトを設置
  3. カーテンレールの設置:パイプを活用して目隠しカーテンを設置
  4. テーブルの追加:サイドに小さなテーブルを追加して利便性向上
  5. 塗装:好みの色に塗装して見た目を改善

よくある失敗例と対処法

失敗例1:サイズが合わない

原因:採寸時に車内の凸凹を考慮していなかった
対処法:実際に段ボールなどで型取りをしてから設計する

失敗例2:水平が取れない

原因:車の床面が傾いている、または脚の長さが不揃い
対処法:脚の底にゴム板を重ねて高さ調整する

失敗例3:ガタつく

原因:ジョイント部分の締め付けが不十分
対処法:すべてのジョイントを再度増し締めする

まとめ:イレクターパイプDIYで快適な車中泊を

イレクターパイプを使った車中泊ベッドキットは、DIY初心者でも十分に製作可能です。市販品と比較して半額以下の費用で、自分の車にピッタリ合ったベッドを作ることができます。

最初は不安かもしれませんが、基本的な構造を理解し、丁寧に採寸・組み立てを行えば、必ず満足できる仕上がりになります。溶接や特殊な工具も不要なので、週末を使ってぜひチャレンジしてみてください。

自分で作ったベッドで迎える車中泊の朝は、格別の喜びがあるはずです。この記事を参考に、あなただけの快適な車中泊空間を作り上げてください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次