【3月編】車中泊で行きたいおすすめスポット3選|お花見&温泉で春を先取りする旅プラン

「3月ってまだ寒いし、桜もまだでしょ?」——そう思っていた時期が、私にもありました。

でも実際に3月に車中泊で旅に出てみると、まったく逆でした。人が少ない、渋滞がない、桜の名所は混む前にゆっくり楽しめる。早朝に誰もいない河川敷を散歩しながら、コーヒーを一杯飲んだあの朝の空気は、今でも忘れられません。

桜の見ごろはエリアによって大きく違います。早咲き品種や温暖な地域なら、3月でも十分に花見ができます。そして温泉で冷えた体を温めれば、春を全身で感じることができる——それが3月の車中泊の醍醐味です。

この記事では、私が実際に3月に車中泊で訪れた中から「また行きたい」と思えたスポットを3か所に絞ってご紹介します。

筆者の写真: yadocar 編集部

yadocar 編集部

プロのライター / キャンプ歴10年

車中泊初心者から上級者まで役立つノウハウやスポット情報をお届けしています。法規やマナーなどは信頼できる情報源を確認し、安心して実践できるよう配慮しています。

目次

【スポット①】静岡県・河津町|日本一早い桜と露天風呂で春を先取り

https://www.town.kawazu.shizuoka.jp/

河津桜とは?なぜ3月に間に合うのか

河津桜は、伊豆半島の河津町で発見された早咲きの桜品種です。ソメイヨシノよりも1〜1.5か月ほど早く開花し、例年2月上旬から3月上旬にかけて見ごろを迎えます。色が濃いピンクで花が大きく、パッと目に飛び込んでくる鮮やかさが特徴です。

河津川沿いに約850本が連なる桜並木は、歩いていると頭上をピンク色に覆われるほどのボリューム感があります。私が初めて訪れたのは3月の第1週でしたが、七〜八分咲きで川面に花びらが流れ始めていて、思わず立ち止まって写真を撮り続けてしまいました。見ごろのピーク時には河津さくらまつりが開催され、屋台も並んで賑わいを見せます。

車中泊のポイント

河津町の車中泊拠点としておすすめなのが、**道の駅「天城越え」**です。河津町の中心部から車で約20分ほど山を登ったところにあり、ワサビやしいたけなどの地場産品を販売する直売所も充実しています。

私が訪れたのは平日の夜でしたが、駐車場には数台しか車がおらず、静かに眠ることができました。トイレも清潔で、24時間使用可能です。ただし、桜まつり期間中は河津川周辺の臨時駐車場が混み合います。なるべく早朝か夕方以降に移動すると、渋滞を避けられます。現地観光案内所や周辺マップを事前に確認しておくと安心です。

注意点として、道の駅での宿泊は「仮眠」が基本マナーです。エンジンをかけっぱなしにしない、ゴミは必ず持ち帰る、といった車中泊の基本ルールを守って利用しましょう。

温泉情報|峰温泉・谷津温泉

河津町には「峰温泉」と「谷津温泉」という2つの温泉地があり、どちらも日帰り入浴に対応している施設があります。

私が立ち寄った峰温泉の日帰り湯は、源泉かけ流しのやわらかなお湯が特徴で、桜並木を歩いて冷えた足がじんわりと温まりました。入浴料は500〜700円程度とリーズナブルで、施設によっては露天風呂から自然の緑を眺めることもできます。温泉街の中心には高さ約30mにも達する間欠泉「大噴湯」があり、定時に吹き上がるお湯の迫力は一見の価値ありです。

こんな人におすすめ

日本で一番早くお花見をしたい方、伊豆の温泉と絶景を組み合わせて旅を計画したい方、初めての車中泊で「失敗したくない」と思っている方に特におすすめのスポットです。道も整備されており、初心者でも安心して旅ができます。

【スポット②】福岡県・柳川市|水郷の桜と九州の名湯でゆったり旅

柳川の魅力|水路に映える桜が美しい

柳川は、福岡県南部に位置する「水郷の街」です。街中に張り巡らされた掘割(ほりわり)と呼ばれる水路を、船頭さんが竿で操る「ドンコ舟」に乗ってゆったりと進む川下りが有名です。

3月になると、水路沿いに植えられた桜が咲き始めます。船の上から眺める桜並木は格別で、水面に花びらが舞い落ちる「花筏(はないかだ)」の美しさは陸からでは味わえない特別な体験です。私が訪れた3月第3週には七〜八分咲きで、風が吹くたびにはらはらと花びらが降り注いできて、思わず手を伸ばしてしまいました。

川下りは所要時間約70分で、船頭さんが柳川の歴史や文化を語りかけてくれます。観光地ではあるけれど、どこか懐かしさが漂うのんびりとした空気は、日常のせわしなさを忘れさせてくれます。

柳川名物として忘れてはならないのが「うなぎのせいろ蒸し」です。炊き込みご飯の上にうなぎを乗せて蒸し上げた料理で、ふっくらとしたうなぎとご飯に染み込んだタレが絶妙にマッチします。私は川下りの後に老舗の食事処でいただきましたが、疲れた体に染みる美味しさでした。

車中泊のポイント

柳川市周辺の車中泊拠点としておすすめなのが、道の駅「みやま」(みやま市)です。柳川市から車で約15〜20分ほどの距離にあり、広い駐車場と清潔なトイレを備えています。

私がここを利用したのは3月の平日夜でしたが、九州特有ののどかな雰囲気の中、周囲の車も少なく静かに眠ることができました。朝早く起きて柳川の水路沿いを散歩すると、観光客が来る前の静かな朝の柳川を独り占めできます。お堀の水面に朝もやがかかる光景は、旅のハイライトのひとつになるはずです。

温泉情報|原鶴温泉・筑後川温泉

柳川から車を北西方向に40〜50分ほど走らせると、筑後川沿いの温泉地「原鶴温泉」があります。アルカリ性のやわらかなお湯は「美人の湯」として知られており、肌がしっとりすべすべになると評判です。川下りで体を動かした後に立ち寄ると、温泉の効能をより実感できます。

日帰り入浴を受け付けている旅館が複数あり、露天風呂からは筑後川の流れを眺めることができます。私が入った露天風呂は開放感たっぷりで、川のせせらぎを聞きながらぼーっと空を眺めていたら、いつの間にか1時間以上経っていました。

また、道の駅みやまに近い「筑後川温泉」エリアにも日帰り施設があるため、拠点を変えずに温泉を楽しめるのも便利なポイントです。

こんな人におすすめ

のんびりした旅のペースが好きな方、九州ならではの食文化を楽しみながら移動したい方、歴史ある街並みと自然の両方を満喫したい方にぴったりのスポットです。ファミリーでの車中泊旅にも向いています。

【スポット③】三重県・熊野市|世界遺産の古道と秘湯で、心までリセット

3月の熊野はなぜ穴場なのか

熊野古道は、ユネスコの世界遺産にも登録された歴史ある巡礼の道です。本来は通年多くの旅人が訪れますが、3月はゴールデンウィークや夏の盛りと比べてひと段落したタイミングで、人出が少なく静かに歩くことができます。

私が訪れたのは3月下旬の平日でしたが、石畳の道を歩いていると前後に誰もいない瞬間が何度もありました。ヒノキの森が両側から覆いかぶさるように続く古道を、静寂の中でひとり歩く感覚は、何とも言えない清々しさがありました。苔むした石畳と、木漏れ日と、鳥のさえずりだけが続く時間——日常の喧騒を完全に忘れることができます。

標高によっては早咲きの山桜も見られ、古道沿いに咲く淡いピンクの花びらが苔石に舞い落ちる光景は、まるで一枚の絵のようでした。

車中泊のポイント

熊野市周辺の車中泊拠点として特におすすめなのが、**道の駅「熊野・花の窟(はなのいわや)」**です。日本最古の神社とも伝わる「花の窟神社」に隣接しており、敷地内には熊野の農産物や特産品を扱う直売所もあります。

ここの最大の魅力は、朝いちばんに誰もいない神社を参拝できることです。巨大な岩盤をご神体とする花の窟神社は、観光客が来る前の早朝に訪れると、その神聖な空気感をより深く感じることができます。私は日の出前に目が覚めて、ひとりで参拝したのですが、波の音と風の音だけが響く境内の静けさに、思わず手を合わせる時間が長くなりました。

夜は太平洋の波音が聞こえる距離感で、窓を少し開けると潮風が心地よく流れ込んできます。ただし、冬型の気圧配置が残る時期は海風が強くなることもあるため、天気予報はしっかり確認してください。

温泉情報|湯の口温泉・熊野川温泉さつき

熊野市から内陸へ車で30〜40分ほど走ると、山の中にひっそりと佇む「湯の口温泉」があります。山あいの一軒宿が守り続ける秘湯で、ぬるめの源泉が特徴です。長時間ゆっくり浸かっても体が疲れにくく、古道ハイキングの後に1〜2時間のんびりと過ごすのに最適です。私は入浴しながら地元の方とたわいない話をして、気づいたら日が傾いていました。

また「熊野川温泉さつき」は日帰り利用が可能で、熊野川を見渡す露天風呂からの眺めが爽快です。川の向こうに山並みが広がる景色を眺めながらの入浴は、旅の疲れをまるごと洗い流してくれます。

こんな人におすすめ

日常から離れてゆっくり自分と向き合いたい方、ハイキングや自然の中での散歩が好きな方、パワースポット・神社仏閣に興味がある方に特におすすめのスポットです。一人旅にも最適な場所です。

3月の車中泊を快適にする持ち物リスト

3月の車中泊を快適に過ごすために、私が実際に使って「これは必須だ」と感じたアイテムをまとめました。初めての方はぜひ参考にしてみてください。

寒さ対策グッズとして、まず揃えておきたいのは冬用シュラフ(快適温度0℃前後のもの)です。これに加えてポータブル電源と電気毛布があると、冷え込みが厳しい夜も安心して眠れます。ダウンジャケットとダウンパンツも車内でのくつろぎに欠かせません。就寝時に足元に置く湯たんぽは、エコで長時間温かさが続くのでお気に入りのアイテムです。

プライバシーと快適性のグッズとしては、車用のカーテンまたはサンシェードがあると便利です。目隠しになるだけでなく、防寒効果も期待できます。コンパクトな折りたたみテーブルがあると食事や作業がしやすくなります。ガスバーナーとクッカーセットも重宝します。早朝に景色を眺めながら淹れたコーヒーの美味しさは、カフェでは絶対に再現できません。

衛生・その他では、使い捨てウェットシートを多めに持っておくと温泉に入るまでの応急処置に役立ちます。また、道の駅では翌朝に地場産の野菜や果物が並ぶことも多いので、小さなクーラーボックスがあると買い物の幅が広がります。

よくある質問(FAQ)

Q. 3月ってまだ寒くて車中泊には早いんじゃないの?

A. 標高が低いエリアであれば、3月下旬の夜間最低気温は5〜10℃前後まで上がってきます。防寒さえしっかりすれば、十分に快適に過ごせます。私は「冬用シュラフ+電気毛布+ダウン上下」の組み合わせを使っていますが、これで真夜中でも寒くて目が覚めたことはありません。むしろ4月のゴールデンウィークシーズンより人が少なく、静かに過ごせるぶん、3月のほうが好きだという車中泊ファンも多いです。

Q. 3月の夜、結露や換気はどうしてる?

A. これは意外と大事なポイントです。車内で過ごしていると、呼気や体温で窓が結露しやすくなります。私は就寝前に窓を5〜10mmほど開けて換気し、翌朝はタオルでさっと拭くようにしています。マイクロファイバー素材の吸水タオルを1枚常備しておくと便利です。

Q. お花見目的で行っても、まだ咲いていないことはある?

A. 場所選びが肝心です。ソメイヨシノが見ごろを迎えるのは関東で3月下旬〜4月初旬ですが、今回ご紹介するスポットは「早咲き品種」や「温暖なエリア」を選んでいるので、3月中旬〜下旬でもお花見が楽しめます。ただし年によって開花状況は変わるため、出発前に現地の観光協会サイトや開花情報をチェックする習慣をつけておくと安心です。

まとめ|3月の車中泊は「静かな春」を独り占めできる最高の旅

4月になればどこも人でいっぱいになります。桜の名所には長蛇の列ができ、温泉地も宿泊料が跳ね上がります。でも3月は違います。同じ桜を、同じ温泉を、ずっと少ない人数で、ずっとゆったりと楽しめる。それが3月の車中泊旅の最大の魅力です。

今回ご紹介した3か所——静岡・河津町、福岡・柳川市、三重・熊野市——はどれも個性が違いますが、「春の自然×温泉」という共通の気持ちよさがあります。寒さ対策をしっかりして、ぜひ今年の3月に車で出かけてみてください。きっと「来年もまた3月に行こう」と思えるはずです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次